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聖三位一体の礼拝

ニュルンベルクの富裕な商人が1501年に設立した養老施設「十二人寮」の万聖礼拝堂のための祭壇画。残された構想下絵に1508の年記があり、この年に依頼されたらしい。下絵には木彫装飾が付きの外枠が描かれ、多少の変更を加えて制作されたが、1585年にルドルフ2世が買い取った際に外枠はニュルンベルクに残され、ゲルマン民族博物館に所蔵されている。ウィーンにある外枠は模作。
パノフスキーによると、主題は最後の審判の後に現れる、聖アウグスティヌスが説く「神の国」から採られている。上層中央で皇帝の衣裳をまとった父なる神が十字架のキリストを支えている。その上には聖霊の鳩。左に聖母と聖女バルバラ、アグネス、カタリナ、ドロテアなどの殉教女、右に洗礼者聖ヨハネとモーセ、ダヴィデなどキリスト教以前の人々、巫女などの女性たち。下層に教皇、皇帝、枢機卿、聖職者、平信徒などが描かれている。
左下で手を合わせているのが寄進者。右下に銘文とモノグラムが書かれた板を支えるデューラーの自画像。
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1510年代 拡大図
デューラー
聖三位一体の礼拝
1511年 板 油彩
135×123.4cm
ウィーン 美術史美術館